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※本コラムの投稿は個人の意見です。従いまして共感を得るか、反論をかうか、皆様の広い御心でお読み頂きお役に立てれば幸いです。

2018年1月25日

その先に何を求めるか?

ペンネーム:ushiday

新年あけましておめでとうございます。
前回コラムの現実的な視点から、今回はIBM iユーザーとして、どうすれば良いかを考えていきたいと思います。

IBM i のOSS

 世の中には、数限りなくOSSが存在します。IBMiで利用できるモノ、そうでないモノ様々です。この中から、何を選択するかは、非常に難しい作業です。正解は無いと思います。
 仮に正解があったとして、現在は正解でも1年後に正解かどうかは、誰にも判りません。そして、IBMiには、OSS系のライセンスは、5733-OPS等で提供されています。これらのOSSが「もの凄く先進的か?」というと、実はそうでもありません。OSSの世界では、既に何年もの実績があり、安定した技術として使われています。

 Node.js、Python、Git、いずれもOSSを噛った事があれば、知らない人は居ないでしょう。IBMiユーザーならば手始めに、これらをOSSを自らのビジネスや運用にどう活用できるか?考えてみると良いかもしれません。
 ソースコードをGit管理するだけでも大きな一歩と思います。
※OPSライセンスは、個別PTFや、TRなどで改善されているケースも多く、適宜適用がスムーズに使いこなすコツとなるでしょう。

本来は…

 前述のアプローチは、どちらかと言うと、消極的アプローチです。
 「IBMiで○○が利用できるから、●●を行う」といった感じですね。
 積極的なアプローチからしたら「●●をやりたいから、○○を採用する」というのが本来の発想です。しかし、これには所謂”現実”が待ち受けています。

 前回テーマでもある、構成要素、ライフサイクル、ソフトウェア選定などは、敷かれたレールとは違い、本当に難しいものです。それでもOSS採用基準を1つあげるとしたら、情報量が多いということは重要な要素だと思います。
 きっとOSSを利用していると、つまずく事があるはずです。その時、有用な情報が存在するかしないかで、先に進めるか、離脱するかという事さえ起き得るからです。
 日本語の情報が、多いにこしたことは無いですが、そこには拘らない方が良い気がします。

ライフサイクルとの付き合い方

 ライフサイクルに関してですが、どの様なことでも、全く変化が無いと言うことはありません。転換期とは、我々の身の回りでも常に起こっています。身近な出来事で恐縮ですが、最近こんな事がありました。
 自宅のHDDレコーダーのHDMI出力端子が壊れてしまったので、同メーカーの新製品に買い替えました。取扱説明書によると”LANケーブル”接続で、6年前程度の製品ならば、撮り溜めた映像を移行出来るとのこと。慌てて、旧レコーダーの製造年度を見ると8年前の製品ではないですか!ショックでした…。

 OSSに話を戻しますと、前述のレコーダー製造メーカーと同様に、OSS開発もソフトウェアが、古くなり過ぎでしまった場合、対応そのものが難しいか、対応コストが増える傾向にあります。
 あくまでも私個人の見解としては、長きに渡り手を付けず、ある時をもって劇的な変化を起こすよりも、緩やかな小変更を繰返し適用していく方が、ソフトウェアを安定して長く利用できている気がします。また、ML等で変更に関する情報やアナウンスを見逃さないことも重要です。

その先に何を求めるか

 TCOについて述べるならば、新たな試みとは、基本的にTCOが増加傾向になる事が多いでしょう。徐々にでもTCOを削減していくには、やれる事が同じならば効率を上げる必要があるため、結局のところ高い技術力が必要になります。
 技術者のスキルアップ、またはスキルの高いベンダーの採用が、結果として初期コストもTCO低くなるのではないでしょうか?
 しかし、取り敢えずのTCO増加から逃れられないのだとしたら、その増加したTCOの先に何を求めるのか?が重要だと思います。結果”やれた事”が、今までの延長線上でしかない場合は、その増加は好ましくありません。

 しかし、OSSを利用する事によって、IBMiだけでは到底実現できなかったビジネスモデルや運用を実現できた場合、TCO増加に代えがたい価値を見出す事が出来るのでは無いでしょうか?
 例えば、”過去の大量トランザクション、Python、Watson API”を利用し、新たな顧客ニーズの分析予測が行えた事によって、新商品のマーケティング展開に役にだったなど。
 これら、新たなスキルは日々変化が激しく、継続的な学習コストも掛かります。しかし、”その先に何を求めるか?”で、そのコストの価値は決まるでしょう。

最後に

 結局「なんだか大変そうだな」とそんな声が聞こえてきそうすね。
 やはり、新たな試みとは”簡単”にはいかないのが現実だと思いますが、最後に私がOSSと向き合う際に幾つかの心がけている事をあげたいと思います。

 ・情報量の多いソフトを選ぶ
 ・分からない言葉は全て調べる
 ・エラーから逃げない
 ・英語等から逃げない ※日本語以外全く出来ないので
 ・コピー&ペーストはしても良いが内容を理解する
 ・問題解決の最終手段はOSSのソースコードを読む

 どれも当たり前の事ですが、この当たり前を実践する事が、結局のところ近道な気がしています。